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【2025年版】Redチーム演習会社の選び方|比較ポイントとおすすめ企業5社を徹底解説

Redチーム演習(Red Teaming:レッドチーム演習)は、実際の攻撃者と同じ手法で組織の防御力・検知力・対応力を評価する 実践的なセキュリティ手法です。

しかし国内では、企業ごとに提供範囲が大きく異なるため、何を基準に選べばよいのか分からない という声が多く聞かれます。

本記事では、

  • Redチーム演習とは何か
  • どの企業を選ぶべきか
  • 比較のポイント
  • 国内主要企業5社

を、2025年最新情報に基づいてわかりやすく解説します。

Redチーム演習とは?|ペネトレーションテストとの違い

Redチーム演習とは、攻撃者視点で組織全体に侵入を試みる高度な攻撃シミュレーションです。
単に脆弱性を洗い出すのではなく、「実際に攻撃されたときにどこまで防げるか」 を検証することを目的とします。

ペネトレーションテストとの主な違い

項目Redチーム演習ペネトレーションテスト
目的防御・検知・対応力の評価脆弱性の発見
視点攻撃者視点システム視点
範囲外部・内部・クラウド・人的要素まで主にシステム単体
手法実攻撃を模したシナリオ定義されたテストケース中心

Redチーム演習は「組織のセキュリティ体力測定」とも言える取り組みであり、
特に SOC・EDRを導入済みの企業で効果を発揮する 手法です。

Redチーム演習を導入すべき企業とは?

以下のような課題を抱える企業には、Redチーム演習の導入が特に有効です。

  • EDR/SOCを導入しているが、実際に攻撃を検知できるか不安がある
  • 経営層に「自社が直面する本当のリスク」を可視化したい
  • クラウド・Active Directory(AD)・社内ネットワークの防御力を総合的に確認したい
  • 標的型攻撃やランサムウェアへの耐性を評価したい
  • 実際の攻撃シナリオに基づいて、運用プロセスの改善につなげたい

特に、大企業・金融機関・製造業・IT企業・医療機関・公共機関 などで導入が進んでいます。

Redチーム会社の選び方5つのポイント

Redチーム演習は高度かつ専門性の高いサービスであるため、パートナー選びが成果に直結します。
ここでは、Redチーム演習会社を比較・検討する際に押さえておきたい5つのポイントを整理します。

① 実績・信頼性(演習件数・対象業界)

Redチーム演習は難易度が高いため、実施経験の多さや対象業界の幅 は重要な評価軸です。

  • 大企業・公共機関での演習実績があるか
  • 物理侵入・クラウド・内部侵害など、複数パターンの演習実績があるか

② チーム体制と技術力(ホワイトハッカーのレベル)

攻撃技術の質は、提供する企業によって大きく異なります。

  • MITRE ATT&CKを理解した技術者が在籍しているか
  • OSCP/OSCE/CRTOなど、攻撃系資格保有者がいるか
  • ホワイトハッカーが複数名チームとして対応できるか

③ 演習範囲とシナリオの柔軟性

Redチーム演習は、企業ごとの環境・リスクに合わせてカスタマイズされるべきものです。

  • 外部・内部・クラウド・EDRなど、どこまでカバーできるか
  • フィッシング、認証回避、権限昇格、横移動といった多段階攻撃に対応しているか
  • AD/IAM/SaaSなど、実際の業務インフラを含めたシナリオ設計が可能か

特にクラウドやSaaSを積極的に利用している企業では、演習範囲の柔軟性 が重要になります。

④ レポート品質と改善提案

Redチーム演習は「攻撃に成功した/失敗した」という結果だけでは十分ではありません。

  • 攻撃チェーン(どのような経路で侵害が進んだか)が可視化されているか
  • どの段階で検知されたか、あるいは検知されなかったかが整理されているか
  • 技術面だけでなく、運用・体制面も含めた具体的な改善提案があるか

経営層にも説明しやすいレポートであることが理想です。

⑤ コストと費用対効果

Redチーム演習は、一般的なペネトレーションテストと比較して費用が高くなる傾向があります。
費用は スコープ(対象範囲)× 演習期間 によって大きく変動しますが、目安としては以下のようなケースが多く見られます。

  • 数百万円〜数千万円規模のプロジェクトになることが多い
  • 複数年にわたる継続的な攻撃演習を行う場合、年間契約となることもある
  • シナリオ数が増えるほど工数・コストも増加する

価格だけで比較するのではなく、得られるインサイトや改善効果とのバランス を見極めることが重要です。

【2025年版】Redチーム演習会社おすすめ5社

ここからは、上記の観点を踏まえて、国内でRedチーム演習を提供している主要企業5社を紹介します。

1. CyberCrew(サイバークルー)

ホワイトハッカーが在籍するサイバーセキュリティ専門企業です。
攻撃者視点を基盤とした Redチーム演習やペネトレーションテスト、クラウド診断などを提供しています。

特徴

  • MITRE ATT&CKを参照した攻撃シナリオ設計に対応
  • 外部侵入・内部侵害・クラウド環境など、複数レイヤーを対象に評価が可能
  • 攻撃者視点での侵害経路分析と、その結果に基づく改善提案を重視
  • 企業ごとのリスクやシステム構成に合わせて、柔軟にシナリオを設計

主な提供領域

  • Redチーム演習
  • ペネトレーションテスト
  • クラウドセキュリティ診断(AWS/Azure/GCP)
  • 脆弱性診断(Web/ネットワーク)

公式サイト:https://cyber.spool.co.jp/
セキュリティサービス紹介ページ:https://cyber.spool.co.jp/service/red-team-assessment/

2. NRIセキュアテクノロジーズ株式会社

NRIグループのセキュリティ専門企業であり、国内有数の実績を持ちます。
「レッドチームオペレーションサービス」など、Redチーム関連のサービスを公式に提供しています。

特徴

  • 物理侵入や内部侵害を含む総合的な演習に対応
  • 大企業向けの高度な攻撃シナリオ設計が可能
  • Threat Intelligence を活用した分析や評価に強み

主な提供領域

  • レッドチームオペレーションサービス
  • 攻撃シミュレーション/ペネトレーションテスト
  • セキュリティコンサルティング全般

公式サイト:https://www.nri-secure.co.jp/
セキュリティサービス紹介ページ:https://www.nri-secure.co.jp/service/assessment/redteam_operation

3. NTTセキュリティ・ジャパン株式会社

NTTグループのセキュリティ専門会社であり、国内外の知見を活かした Red Team サービスを提供しています。

特徴

  • MITRE ATT&CK に基づく体系的な攻撃手法を採用
  • グローバルの脅威情報を活用した攻撃シナリオ設計
  • SOC/CSIRTとの連携を前提とした評価にも対応

主な提供領域

  • Red Teaming(レッドチーム演習)
  • Threat Intelligence
  • セキュリティ監視・運用高度化支援

公式サイト:https://jp.security.ntt/
セキュリティサービス紹介ページ:https://jp.security.ntt/products_and_services/security_diagnosis_assessment_investigation/

4. PwCコンサルティング合同会社(PwC Japan)

グローバルコンサルティングファームとして、リスクマネジメントと連動した Red Teaming/TLPT を提供しています。

特徴

  • Red Teaming/TLPT(Threat Led Penetration Testing)など、実攻撃を想定した評価サービスを提供
  • 経営層・リスク管理部門向けのレポーティングや提言に強み
  • 海外拠点との連携を含めた、大規模組織向けの支援が可能

主な提供領域

  • Red Teaming/TLPT(レッドチーム演習)
  • ペネトレーションテスト(Web/ネットワーク/OT など)
  • サイバーリスクマネジメント・ガバナンス支援

公式サイト:https://www.pwc.com/jp/
セキュリティサービス紹介ページ:https://www.pwc.com/jp/ja/services/digital-trust/cyber-security-engineering/

5. 株式会社ラック(LAC)

日本のセキュリティ業界を長年支えてきた専業ベンダーです。
テクニカルブログ等でも Red Teaming に関する知見を積極的に発信しています。

特徴

  • ソーシャルエンジニアリング、侵入、横移動など、実攻撃に近い手法に関する技術知見が豊富
  • 日本企業の業務プロセスに即したシナリオ設計に対応
  • 内部侵害を想定したシナリオを含む、多段階攻撃の再現に取り組んでいる

主な提供領域

  • Red Teaming (レッドチーム演習)を含む攻撃評価サービス
  • 標的型攻撃メール訓練
  • SOC/CSIRT支援、Windows・AD要塞化分析サービス など

公式サイト:https://www.lac.co.jp/

まとめ|目的に合ったRedチーム演習会社を選ぶことが重要

Redチーム演習は、「攻撃されたらどうなるか」を実践的に把握できる、非常に有効なセキュリティ評価手法のひとつです。

企業選定にあたっては、

  • 攻撃手法の深さ・再現性
  • 演習範囲(外部/内部/クラウドなど)の広さ
  • レポート品質と改善提案の具体性
  • 経験と実績
  • 自社環境・予算に合わせた柔軟性

といったポイントを総合的に確認することが重要です。

CyberCrewでも、攻撃者視点に基づく Redチーム演習および関連サービスを通じて、
企業のセキュリティ強化とリスク可視化のご支援を行っています。

ご相談・お問い合わせ

Redチーム演習や攻撃シナリオ設計についてのご相談は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
貴社の課題やシステム構成に合わせて、最適なプランをご提案します。


▼自社のセキュリティに不安を感じたら

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投稿者プロフィール

CyberCrew
CyberCrew
CyberCrew(サイバークルー)は、企業の情報セキュリティをトータルで支援する専門チームです。高度なスキルを持つホワイトハッカーが在籍し、サイバー攻撃の監視・検知から初動対応、リスク診断や従業員向けのセキュリティ教育まで、幅広いサービスを提供。企業のニーズに応じた柔軟な対応で、安心・安全なIT環境の実現をサポートします。


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