
CNET Japanの報道(Yahoo!ニュース掲載)によると、ラクス子会社のラクスライトクラウドが提供するメール配信サービス「ブラストメール」が不正アクセスを受け、344契約で配信先リストなどの漏えいが確認されました。さらに販売管理システムから全契約者の情報も持ち出されたことが判明しています。外部APIサーバーを経由してデータベースへ侵入された手口が確認されており、利用企業は自社顧客への二次被害や不審メールへの警戒が求められます。
CNET Japan(Yahoo!ニュース):ブラストメール、配信先リストなどの漏えいを344契約で確認 サービス再開は未定
配信先リストや顧客情報の外部流出に伴うなりすましや二次被害が懸念される場合は、早期の状況把握が欠かせません。
この記事のポイント
影響を受けた可能性がある人・情報
- (企業)ラクスライトクラウドの「ブラストメール」を利用している契約者(情報漏えい確認済みの344契約を含む全契約者)
- (企業・個人)販売管理システムに登録されていた全契約者情報(会社名、担当者名、電話番号、メールアドレス、請求先メールアドレス、契約・支払い履歴)
- (個人)被害が確認された344契約のブラストメール配信先リストに含まれていた登録者・個人
今すぐ取るべき対応
- (企業)ブラストメール契約企業は、ラクスライトクラウドからの個別連絡の有無を確認し、自社顧客に向けた不審メール注意喚起の準備を進める
- (企業・個人)登録していた電話番号やメールアドレスを悪用したフィッシング詐欺やなりすましメールを警戒する
- (企業)停止中のブラストメール管理画面およびAPI(21日0時30分停止)とメール配信(同日1時ごろ停止)の再開情報を注視し、代替の連絡体制を整える
この記事に出てくる専門用語
- ブラストメール:ラクスライトクラウドが提供するメール配信サービス。今回の事案ではAPIサーバー経由で不正侵入を受け、顧客リストや管理情報が流出しました。
- APIサーバー:外部システムや自社サービス間でのデータ連携を処理するサーバー。攻撃者は2台のAPIサーバーへ侵入して不正なコマンドを実行しました。
ブラストメールへの不正アクセスで判明した被害の全体像

CNET Japanの報道によると、ラクスライトクラウドが運用するメール配信システムにおいて、344契約分の配信先リストなどの漏えいが確認されました。判明した契約者に対する個別の案内は完了したと説明されています。
ここで示されている344契約という数字は被害を受けた契約企業等の数であり、流出したエンドユーザーのメールアドレス総数ではありません。専門機関による調査が継続しているため、影響件数は今後変動する可能性があります。
私たち診断側の視点では、配信リスト自体の漏えいは標的型フィッシング攻撃の宛先リストとしてそのまま悪用されるリスクをはらんでいます。リストに含まれる個人に対して、送信元を偽装したメールが送られる危険性を想定しておく必要があります。
販売管理システムからの全契約者情報流出とクレジットカード情報の状況

配信先リストの漏えいにとどまらず、同社が使用する販売管理システムからは全契約者の情報が外部へ持ち出されていたことが明らかになりました。流出対象には会社名や担当者名、電話番号、メールアドレス、請求先メールアドレスのほか、契約および支払い履歴が含まれています。
一方で、同社はクレジットカード番号を自社で保有していないと説明しています。そのため、カード情報の直接的な流出被害は避けられている状況です。
契約履歴や請求情報などの取引実態が攻撃者の手に渡った場合、本物の請求書や取引連絡を装う巧妙ななりすまし詐欺が懸念されます。請求関係のメールを受け取る担当者は、差出人表示だけでなく振込先の指定変更などに一層注意を払う必要があります。
APIサーバー侵入からデータベースアクセスに至った攻撃手口と経緯

ラクスの発表によると、侵入者はラクスライトクラウドが管理する2台のAPI用サーバーに不正侵入し、内部でコマンドを実行しました。その権限を用いて販売管理システムやブラストメールのデータベースへ到達し、データを外部へ持ち出しています。
APIサーバーへの最初の侵入経路については、現在も詳しい調査が進められています。連携インターフェースを起点として内部基盤や機密データベースまで横展開を許してしまう構造は、多くのクラウドサービスで共通して警戒すべき脆弱ポイントです。
被害の発覚に伴い、21日午前0時30分に管理画面とAPIの提供が停止され、同日午前1時ごろにはメール配信処理も完全に遮断されました。25日午前10時時点でもサービスの再開時期は決まっていません。
ブラストメールを利用している企業が直ちに行うべき確認事項
ブラストメールを契約している企業は、まずラクスライトクラウドから個別連絡が届いているかを確認します。自社が344契約の中に該当している場合、配信先リストに登録していた顧客の規模を速やかに把握します。
該当有無にかかわらず、全契約者の情報が流出しているため、自社の請求窓口や担当者宛てに届く不審な連絡への警戒体制を整えます。特にブラストメールや関連サービスを名乗るパスワード再設定通知や振込先変更の連絡には注意が必要です。
メール配信機能が停止している期間中の重要なお知らせについて、別の配信経路を確保するかどうかも検討材料となります。今後の公式調査報告で追加される発表を継続して監視します。
参考文献・記事一覧
流出した可能性のある自社や顧客のメールアドレス、アカウント情報の売買・悪用状況を継続的に監視する対策を推奨します。
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