
Google Chromeの拡張機能において、ユーザー情報を不正に収集する108件の悪意あるアドオンが確認されました。これらは見た目は便利なツールやゲームを装いながら、裏でデータ送信や不正操作を行う仕組みです。約2万人が影響を受けた可能性があり、早急な対応が求められています。
The Hacker News:108 Malicious Chrome Extensions Steal Google and Telegram Data, Affecting 20,000 Users
この記事のポイント
影響のあるシステム
- Google Chromeブラウザ
- Chrome Web Storeからインストールされた拡張機能(108件)
- Googleアカウント(OAuth認証情報)
- Telegram Webセッション
- YouTube・TikTokなどのWebサービス利用環境
推奨される対策
- 不審なChrome拡張機能を即時削除する
- インストール済み拡張機能の一覧を確認し、不要なものを整理する
- Telegram Webのセッションをモバイルアプリからログアウトする
- Googleアカウントのセキュリティ設定を確認する
- 拡張機能は信頼できる提供元のみ利用する
上記の対策は、元記事の事実に基づき日本の読者向けに整理したものです。
この記事に出てくる専門用語
- C2(Command and Control):攻撃者がマルウェアなどを遠隔操作するためのサーバーです。
- OAuth2:外部サービスがユーザーの認証情報を安全に利用するための認証プロトコルです。
- セッションハイジャック:ユーザーのログイン状態を乗っ取り、不正アクセスを行う攻撃手法です。
- Content Security Policy(CSP):Webページにおけるスクリプト実行などを制御するセキュリティ機構です。
拡張機能を悪用した情報窃取の仕組み

今回発見された108件のChrome拡張機能は、すべて同じ攻撃インフラと通信していたと報告されています。これらの拡張機能は一見すると便利なツールやエンターテインメント用途のアプリに見えますが、内部ではユーザーの認証情報やWebサイト上での活動内容などを収集し、外部サーバーへ送信していたとされています。
特に注目すべきは、Googleアカウントの識別情報やTelegramのセッション情報など、重要度の高いデータが対象となっている点です。これらの情報が漏えいした場合、アカウント乗っ取りや不正アクセスにつながるリスクがあります。ユーザー自身が気付かないまま情報が収集されるため、被害の発見が遅れる可能性もあります。
多様な機能を装った巧妙な偽装
これらの拡張機能は、Telegramクライアントやゲーム、動画サービスの拡張機能、翻訳ツールなど、さまざまな用途を装って公開されていました。異なる開発者名義で提供されているものの、実際には同一のバックエンドを共有していたとされています。このように見た目や用途を分散させることで、多くのユーザーにインストールさせる狙いがあったと考えられます。
また、一部の拡張機能はブラウザ起動時に自動で不正なURLを開いたり、すべてのWebページにスクリプトを注入したりする機能を持っていました。さらに、セキュリティヘッダーを無効化することで、本来防がれるべき攻撃を成立させる仕組みも確認されています。こうした機能の組み合わせにより、ユーザーの操作を広範囲にわたって制御する可能性があります。
国内ユーザーが取るべき現実的な対策
日本国内でもChrome拡張機能は広く利用されており、同様のリスクは十分に想定されます。まず実施すべきは、現在インストールされている拡張機能の棚卸しです。不要なものや提供元が不明確なものは削除し、最小限の構成にすることが基本的な対策となります。
また、すでに影響を受けた可能性がある場合は、Googleアカウントのセキュリティ確認やTelegramセッションのログアウトを行うことが推奨されています。企業環境では、拡張機能の利用を制限するポリシー設定や監査の導入も有効です。利便性の高い機能であっても、その裏にあるリスクを理解し、慎重に利用する姿勢が求められます。
参考文献・記事一覧
投稿者プロフィール

- CyberCrew(サイバークルー)
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